「ストレスやモヤモヤは自分らしく生きるためのときめき材料」。~自分らしく生きる選択肢の地域格差を減らすアイデアソン~

住んでいる場所、働き方、仕事場や学校内、家庭内での人間関係などあなたが今身を置く環境。過去に身を置いてきた環境。そのどこかに「ストレス」や「モヤモヤ」があるのではないでしょうか。

2/22に開催された「地方の未来を変えるアイデアを共創するzoomアイデアソンvol.12」では「ときめきから広がるメンタルヘルスで10代の自殺をなくす」をテーマに、1人のゲストをお迎えして自分らしく生きるためのアイデアを出し合いました。

ゲストは「Hidamari Station代表・心のパーソナルトレーナー 高橋とも」さん。学校の保健室の先生という枠を飛び出して、「ココロの出前保健室」を手掛けるともさんのお話を通じて、「ストレスやモヤモヤをときめき材料に変え、自分らしく生きるためにはどうしたらよいか」を一緒に考えていきます。

心の傷を活かしたいと始めた養護教諭(保健室の先生)の仕事。

まず第一部はともさんの経験談から。

「あんたさえ生まなければ好きな人と幸せな人生が歩めたのに。」

毎日ともさんはお風呂でお母さんにこの言葉を聞かされたそうです。

服装でも私が選んできたものはすべて「ダメだよ」と言われ母が着せたもので統一されていました。

そんな親からの制限を受けてきたともさんは親から逃げるように結婚・妊娠を経験します。

そこでは1回目の妊娠では流産、2回目の妊娠も自分と子の命が危険になったそうです。

親から受けた心の傷と2回の子の命を危険にさらしてしまった経験をきっかけに

①ココロの傷を活かせる仕事
②命はいつなくなるかわからないからほんっとにかけがえのないものなんだということを伝えられる仕事

この2つが重なる保健室の先生になることをともさんは決意されました。

10代の死因は1番が自殺。

しかしともさんがいざ保健室の現場に来て分かったことは保健室に来るのは心因的な背景があってきており、来室者の半分は頻回来室で、ストレスが溜まっていること。

10代の死因の1位が自殺で、年々増えていることから、心の健康の発達を考えるようになり、学校の枠を飛び出したそうです。そしてともさんが始めたのが「ココロの出前保健室」。

ストレスやモヤモヤをときめきに。3つの観点でアプローチする「ココロの出前保健室」

「ココロの出前保健室」には大きく3つの要素があります。

①個人の特性
発達障害や才能のでこぼこは1人1人違うことを理解すること

②心の歴史
心に傷があってもそれをどう対処していいか、どう癒して生かしていけばいいか。ストレスをマネジメントすることを学ぶ。

③環境
他の人と違う特性が分かったら自分に合った環境を選ぶ。自分とは合わない人とお互い尊重するコミュニケーションであったり、心のしなやかさを学ぶこと。

↓以下、ともさんの解説

まずは自分のストレスに気づき、自己理解をする。そして自分を理解して、他人との違いに気づけたらそこで自分を認められて自己肯定感がアップします

そして自分で気づいて、心の声を見える化して、自分でケアをする。この循環を続けていくことができれば、毎日のストレスやモヤモヤは実は自分らしさに気づくための材料なんです。

ストレスやモヤモヤが自分のためにある、と思ったときに人はときめくんです。ストレスやモヤモヤにときめきながら自己肯定感をUPさせていく。そんな循環を作りたくてココロの出前保健室をやっています。

こうしてともさんの素敵な想いを語って第一部を締めました。

アイデアソンタイム

ストレスやモヤモヤをときめきに変え、自己肯定感をアップさせるココロの保健室。第二部では、この「ココロの保健室の要素を①IT②既存店舗③過疎地域」に活用するアイデア出しが行われました。

①ココロの保健室×IT
熱血保健室、暑苦しいキャラ、天然キャラ、などいろんな保健室を作ってLINEグループを作って自分の求めるものを見える化する。そして、気軽に同じようなキャラの大人に相談する場を作るという案が出ました!

②心の保健室×既存店舗
自分を変えてくれたきっかけは「めぐり合わせが多いよね」という仮説から、既存の店舗を「めぐり合わせの場にする」という意見が出ました。「こういう悩みだったらこの人と会ってみたらいいんじゃないか」と店舗の人を繋げ、入口の安心できる人とかを紹介する。そんな「既存の場」ならではの意見が出ました!

③ココロの保健室×過疎地域
過疎地域ではコミュニティが狭くて深いことから、
「生や親だけでなく地域のおじいちゃんおばあちゃんに頼れるような第二の実家の場がストレスやモヤモヤを吐き出させてくれるのではないか」
「過疎地の狭い地域でも新しく挑戦する大人がいるんだと、肌で感じられるロールモデルがあったら希望が見えるんじゃないか」
と過疎地域の特長を生かしたアイデアが出ました!

最後にともさんは締めてくれました。

「IT、既存店舗、過疎地域。一見ココロのメンタルヘルスと繋がりないよ、ってところでもストレスやモヤモヤって吐き出されてると思うんです。」

だからこそ「ストレスやモヤモヤってときめく材料なんだよ」っていうことを体感していただく。そうすることことで地域に関係なく、自分らしく生きる選択肢を増えていくのではないかと思います。

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普段僕たちは「地域を変える」「家族を幸せにする」と新しいプロジェクトや取り組みをしようとしがちですが、お互いを尊重し、全員がその地域で自分らしく幸せに生きることが何より地域の幸せになっていくのではないか、とイベントを終えて感じました。

そのために「ストレスやモヤモヤ」をシェアし、お互いの自分らしさにときめきあえる関係を足下から築くことが大事ではないでしょうか。そうして地域や人間関係の差が縮まっていくことを願って今日はペンを置きたいと思います。

文・佐々木将人

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この記事を書いた人

4月より北海道で暮らす兵庫県尼崎市出身の新卒1年目。
3度の飯よりコーヒーとスイーツと人を愛し、「縁と癒し」をテーマに生きる。兵庫県丹波篠山市の限界集落で人のあたたかさに触れ、キャリアツアーや日本酒×農業イベントの企画、地域のお祭りのお手伝いなど楽しい活動を手がける。
人好きな性格を活かして悩む人の聴きスパート×癒しストになることが目標。

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